クレジットカード詐欺被害者の実態
クレジットカード詐欺被害者の実態
早速ですが、今回はクレジットカード詐欺被害に遭ってしまった被害者の実態について話していきます。詐欺被害に遭ったとき、警察に相談すれば親切丁寧に対応してもらえると思いますが、実際のところはそうではないのです。
クレジットカード詐欺というのは、当事者の関係性が入り組んでいてかなり複雑です。
警察は形式的な対応を取らざるをえないため、板挟みやたらい回しにされるだけで、被害に対する保証やバックアップをしてもらえないケースも少なくないのです。
とあるAさんは、自分の口座から不正送金によって第三者にキャッシングを利用されて、カード会社から身に覚えのない請求が来ました。そして、警察が捜査して犯人も見つかりました。
が、警察の言い分としては刑事上、不正アクセス禁止法の被害者は銀行であり、Aさんは詐欺被害者ではないと言われました。実際にキャッシングを不正利用されていて、カード会社からの請求も来ているのにです。
しかし、刑事上の責任と民法上の責任追及はまた別問題となります。
そういう問題に強い弁護士に相談して賠償を求めれば、勝てる可能性は十分にあるといえます。
警察はあくまで刑事上の問題を取り締まっているだけで、それ以上の対応責任はありません。ここで泣き寝入りしてしまう被害者も少なくないですが、正しい知識さえ持っていれば、弁護士や専門家に相談することで何とかできる確率はかなり高いといえるでしょう。
警察や銀行のような関係者の意見に左右されず、しっかり理を通した行動をすることが重要になるということです。警察も結局はイチ公務員ですので、場合によっては市区役所の窓口のような、いわゆるお役所仕事しかしてくれないときも多々あります。
もう一つのBさんのケースは、犯人が身内にいました。さほど仲睦まじくないパートナーが自分の名前と印鑑を使って勝手にカードを作り、無断で利用していたという状況です。
身内とはいえ行為としては窃盗にあたるワケですが、身内の窃盗行為については刑法244条で処罰できないという取り決めがあります。家庭単位で見た場合、夫と妻の財産は共有物なので、夫が妻の名前でカードを作って無断で使ったとしても、実損がないというわけです。
ただ窃盗の罪には問えないとしても、Bさんの個人情報を無断で使用してカードを作ったという点で『私文書偽造』や『同行使罪』などの罪で訴えられる可能性もあります。
見知らぬ第三者による被害者よりも、身内が犯人であるときのほうが、クレジットカード関係の問題は難しいのかもしれません。
誰でもクレジットカード詐欺の被害者になりうる誰
こういうクレジットカード詐欺の被害者の話を聴くと、まるで他人事のように感じるかもしれませんが、実際は誰にでも起こりえることです。たまたま、自分がターゲットにならなかったというだけです。
ネットが普及したことでクレジットカードの利便性はどんどん高まっていますが、それに比例して詐欺師の手法も多様化してきています。全く知らない第三者から詐欺の対象にされ、とある日いきなり身に覚えのない請求が突然家に届くかもしれません。
何でもないときは冷静にしていられたとしても、いざ自分が詐欺の被害に遭うとパニックになって、物事の判断を正しくできなくなるケースも少なくありません。もし詐欺のターゲットにされたとしても、ここで学んだことを思い出して冷静に対処してもらえればと思います。
困ったら弁護士に相談
クレジットカード詐欺に関わる組織は基本的に決まっています。
詐欺被害が発生したとき、それぞれの組織は自分たちの責任回避のために、たらい回しになるようなことを言ってくる可能性が高いです。
被害の保証が受けられないとなったときには、迷わず詐欺被害の分野に強い弁護士や法テラスのような相談窓口に相談してみてください。彼らは当事者だけじゃ、話がまとまらないときのための専門家といえます。
相談料や依頼料の心配もあるかもしれませんが、それ以上の賠償金やバックアップがあれば実質的な損失はゼロになります。
まとめ
クレジットカード詐欺は、ある日いきなり訪れるものです。『自分には関係ない』と思っていると、痛い目をみることになるかもしれません。
そうならないためにも、常日頃から情報を仕入れて、詐欺に合わないように用心しておくことが大切です。